出光興産。
就職活動の時に、確かに聞きました。創業者精神が根づく、ある意味では宗教みたいな会社だ、と。
その、ある種の偏見は間違っていないのかもしれないけれど、この本を読んで印象は全く変わりました。
それは「出光佐三」という、一企業という枠組みに収まらない"日本男児"だったからに他なりません。

規制に縛られた戦前・戦時中・戦後の日本を、政府にもGHQにも楯突き、信念を曲げることなく闘い続けた生きざまをこれでもかと見せつけられました。少なからず美化されている部分もあるでしょうが、現代に生きる経営者にこれだけの迫力はあるでしょうか。

妥協という甘えに逃げている自分を恥ずかしく思いました。